宗教上のタブーにご注意! イスラム教徒へのお土産選びのマナー
イスラム教徒の方に贈り物をするときは、宗教上のルールやタブーに触れないものを選ぶのが大切です。
イスラム教徒に贈るお土産選びで押さえておきたいマナーについてご紹介します。
イスラム教徒はアジア圏に多い
「八百万の神(やおよろずのかみ)」という言葉があるように、わたしたち日本人は古来、さまざまなものに神が宿るという宗教観を持っていました。
そのためか、法事はお寺に参るけど、クリスマスをお祝いしたりチャペルで結婚式を挙げたり、お正月には神社に初詣に行ったりと生活の中にさまざまな宗教が混在することを自然に受け入れています。
ほかの宗教に対して寛容である一方で、それぞれの宗教を信仰する人たちの宗教観や文化についてはあまり詳しくない人も多いでしょう。
特に、日本にいるとあまり接する機会のない「イスラム教」については、ほとんど知識がないという方も多いのでは?
イスラム教徒は世界の人口のおよそ4分の1を占めます。
中東のイメージが強いかもしれませんがその6割はインドネシアやインド、パキスタンなどアジア圏に住んでいます。
こうした国の方に日本のお土産を贈るときはイスラム教徒であるかどうかを確認し、タブーになる品を選ばないようにするのがマナーです。
これは押さえて! イスラム教徒へのお土産選び
イスラム教徒の方に贈るお土産を選ぶときは、以下のようなことに気をつけましょう。
・豚肉、ラードはNG!
イスラム教では豚は不浄のものとされ、イスラム教徒は豚肉を食べません。
ハムやベーコン、ソーセージなど豚肉の加工食品は避けましょう。
また、豚肉だけでなくラードやブイヨン、ゼラチンなど豚を原料とする食品もNGなので注意が必要です。
これらはお菓子やスイーツ、ラーメンなどに使用されていることも多いため、食品をお土産に選ぶ場合は、原材料を確認するのが大切です。
・お酒にも気をつけて
イスラム教では飲酒もタブーとされています。
こちらも、お酒そのものはもちろん、お酒が味付けに用いられた食べ物もダメです。
お菓子などにはお酒が原料に含まれる製品も少なくないため、しっかりと確認しておきましょう。
顔が見えるものは持っていかないでください!
イスラム教では偶像崇拝を禁止しています。
バーミアンの遺跡が破壊されたことは遠い昔のことではありません。
人の顔が見えると、偶像崇拝と思われるので、タブーです。
例えば、仏像やお守りなどはもちろんですが、人形もだめです。
日本のおみやげ.comで扱っているものでは、蒔絵ボールペンの写楽・江戸兵衛や歌麿・ポッピンを吹く女、美人納涼図、
風神雷神などが、顔が見えますので、持って行かないほうが無難です。
また、雛人形や、五月人形など、顔が見えますので、
偶像崇拝の対象になりうると思われるかもしれません。
宗教観は人により違うとは思いますが、企業のお土産としては、相手の方をあまり知らない場合もあると思いますので、顔の見えるものは持っていかないほうが無難です。
・ぬいぐるみなら犬と豚以外を
イスラム教では偶像崇拝が禁止されていますが、人形やぬいぐるみについては贈っても問題ありません。
ただし、イスラム教では豚と並んで犬も不浄な生き物とされています。
ぬいぐるみを選ぶ場合は犬と豚をモチーフにしたものは避けましょう。
以上、イスラム教徒の方に贈る日本のお土産を選ぶ際に気をつけたい点をご紹介しました。
ラードやお酒が含まれた食品は意外に多いので、食品以外のお土産を選ぶのが良いかもしれませんね。
参考にしてみてください。
2016年8月30日