親交の深さも納得! ドイツ人と日本人が持つ共通点とは
「カルテ」「ノイローゼ」「アルバイト」といった言葉がドイツ語から来ていることはご存知ですか?
155年におよぶ交流の歴史の中で、日本がドイツから影響を受けたものがいくつもあります。
また日本人とドイツ人は真面目な国民性や技術力の高さなど多くの面で共通点を持っており、何かと話題になります。
今回は日本とドイツの交流の歴史と、国民性をはじめとする共通点について紹介します。
155年の歴史がある日独の関係
日本とドイツの国交が始まったのは江戸時代のことです。
オイレンブルク伯爵率いるプロイセン(現在のドイツ)の使節団が日本を訪問し、翌年の1861年1月24日に「日・プロイセン修好通商条約」が締結されました。
明治時代に入ると日本はドイツを近代国家の模範とし、軍事・法律・科学・芸術などさまざまな分野で影響を受けました。
当時、ドイツ帝国の宰相を務めるビスマルクはドイツを訪れた日本人の姿を見て、その勤勉性と真面目な国民性を高く評価したとされています。
その後も第二次世界大戦の戦時下には同盟国になるなど、日本とドイツの国交は続いてきました。
交流が始まって150年以上にも及んだ現在でも、国家間のみならず企業間でも交流が頻繁に行われている状況です。
日本とドイツの共通点
・国民性
ドイツ人と日本人の共通点といえば、まず国民性が挙げられるでしょう。
日本人といえば、真面目で自己主張が少ない印象を受けます。ドイツ人も同様で、個人よりも組織や秩序を重んじる国民性です。
昔からドイツでは、自己主張が少なく勤勉で几帳面なのが美徳だと言われています。
ちなみに外国人が日本に訪れた際、日本の電車の時刻の正確さに驚かれますが、ドイツの電車も比較的正確です。
・国の面積がほぼ同じ
ドイツは陸続きの国、日本は島国という部分で異なりますが、国の面積がほぼ同じだという共通点があります。
世界の国の面積ランキングで日本は377914㎢で60位、対するドイツは357021㎢で61位となっています。
・言語表現
日本とドイツは、国民性だけではなく言葉の表現も似ています。
ドイツ語は、欧州では珍しく豊富な種類の敬語表現があります。
また日本で言う「すみません」という表現はドイツ語にもあり、ドイツ人はこのドイツ語の「すみません」を多用することで知られています。
・社交辞令
「今度飲みにいきましょう」「機会があれば」という日本ではよく聞かれる社交辞令。実はこの社交辞令もドイツで多用されています。
組織を重んじる国民性のためか、ドイツ人は日本人のように愛想笑いをすることもあると言われています。
・お酒の飲み方が似ている
仕事帰りにお酒の飲みに行く習慣も日本とドイツは似ています。
仲間内で飲みに行くと豪快に乾杯(ドイツでは「プロースト」もしくは「プロージット」と言います)して、ビールをグビグビと飲みます。
また、ドイツと日本は他の国に比べてビールの種類が豊富です。
ただ、ドイツ人はつまみにあまりこだわりを持っていません。
家で飲む際はポテトチップスといったお菓子類が多くなります。
・発展する産業技術
真面目で勤勉である点が類似しているためか、日本とドイツでは技術力が問われる業界が発展しています。
特に顕著なのがカメラ産業と自動車産業です。
カメラ産業ではライカ(ドイツ)やキャノン(日本)、自動車産業ではベンツ(ドイツ)やトヨタ(日本)といった世界に名を馳せた一流企業ばかりです。
以上が日本とドイツの交流の歴史と、国民性をはじめとする共通点です。
日本を訪れたドイツ人は、日本人に対して「働き過ぎ」「シャイ」「礼儀正しい」といったイメージを持つことが多いです。
そしてほとんどのドイツ人が、日本人に好印象を持ちます。
それは国民性をはじめとする多くの共通点を持っているからかもしれません。
2016年6月16日