お土産にも大人気!「扇子」の起源と歴史を知りたい
訪日外国人の方は日本を訪れたときのお土産に日本文化にまつわるものをお求めになることが多いようです。
そこで紹介したいのが扇子です。
扇子は日本の文化を表現するもので、日常で使えて持ち運びができるので重宝されるはずです。
では扇子は日本の文化や生活にどう根付いていったのでしょうか。
日本人が日本の文化を紹介するきっかけとして外国人に扇子をプレゼントするといった機会もあるかと思います。
そんなときに扇子の歴史をさらっと披露できると粋な日本人と思われ好印象になるかもしれません。
扇子の起源
扇子という漢字の「扇」ですが、「戸」と「羽」を合わせた文字で戸を羽のようにして風を送るという意味になります。
そんな意味合いもあって日本で扇子と名づけられたそうです。
今の形態である重ねたり畳んだりできる形になったのは1200年ぐらい前の京都であるとされています。
扇子の歴史
最初にできた扇子は檜扇(ひおうぎ)というもので薄い木の板を重ねて束ねたものだったそうです。
文字を記録するための薄い板をひもで綴って束ねていた形が原型になって扇子に応用されたのではと言われています。
次に蝙蝠扇(かわほりせん)という紙の扇子が登場しました。
扇の面の片側は木の骨組みがむき出しになっているものでその見た目から蝙蝠(こうもり)に似ていてそう名付けられたという説もあります。
檜扇や蝙蝠扇は鎌倉時代には宋への献上品として海を渡り、室町時代に唐扇(とうせん)という名で日本にいわゆる逆輸入されました。
扇面の絵柄にも趣向を凝らしたものであり能や茶道にも取り入れられました。
縁起物という要素
扇子は末広という呼び方をすることもあり、末広がりという意味が含まれています。
扇面を大きく広げて使うもので、広がっていく様は縁起が良いとされています。
縁起物として扱われご祝儀として扇子を贈り物にする風習が室町時代に始まりました。
今日でも結婚や長寿のお祝いに扇子が贈られる風習があります。
落語での必須アイテム
落語の高座では扇子はさまざまな物に見立てられ話を引き立てる道具として使われています。
箸や筆など変幻自在の活躍をして落語を盛り上げています。扇子を使ったしぐさも落語の見所です。
こういった使い方にしても外国の方が興味を抱くきっかけになるのではないでしょうか。
落語でも用いられているように着物と扇子は日本の文化や伝統といったものを象徴したものではないでしょうか。
贈り物としての意味合いもある扇子はお土産にも向いています。色や柄は多様にあり、選ぶのも楽しいものです。
日本の文化を紹介する意味も込めて外国人の方に扇子をお土産やプレゼントにするのはいかがでしょうか。
2016年12月27日